英語学習奮闘記

7歳児と4歳児双子娘の育児と英語勉強両立。英検1級。TOEIC930。邁進中。

Harvard Business Review 100本 英和訳マラソン 2

素材:Great Teams Need Social Intelligence, Equal Participation, and More Women

素晴らしいチームを構築するには社会的知性、平等の参加件およびより多くの女性が必要

*チームの能力を引き出す「C因子」とは

In sports, some people are famous for “making other players better.” Magic Johnson, the great basketball player and winner of five National Basketball Association

championships, was not merely a terrific scorer, passer, and rebounder; he also transformed his teammates, some ordinary players, into stars.

スポーツの世界ではほかのプレイヤーを輝かせることができることで有名なものがいる。NBA選手権で5回栄光を勝ち取った素晴らしいバスケットプレイヤーであるマジックジョンソンは得点、パス、リバウンドに長けているだけではなかった。彼はチームメイトを、平凡な選手も含め、スターに変えたのだ。

*スポーツの世界では、「他の選手を光らせる」存在として名を馳せる者がいる。偉大なバスケットボール選手であったマジック・ジョンソンは、NBAのチャンピオンシップで所属チームを5回の優勝に導いた。彼が優れていたのは、単にシュートやパス、リバウンドの技術だけではない。チームメイトたちを、平凡な選手も含め、スターに変身させたのだ

//great:偉大な

//score:シュート

Early in his career, Michael Jordan was known to be great, maybe even the greatest of the great, but his teams just didn’t win. People wondered whether he could ever win a championship, because he “wasn’t a team player.”

一方、マイケルジョーダンは最初のころ、最高峰の素晴らしい選手の一人として知られていたが、彼のチームは勝てなかった。人々は彼がチームを勝利に導けるかどうか疑問に思っていた、というの彼はチームプレイヤーではなかった、からだ。

*一方、マイケル・ジョーダンはプロデビュー当初から抜群の才能を知られ、史上最高の選手とさえ謳われたが、キャリアの初期に所属チーム(シカゴ・ブルズ)の戦績はまったくふるわなかった。ジョーダンが優勝を経験することはないかもしれないと、人々は考えた。なぜなら彼は「チームプレーヤーではなかった」からだ。

In business, some people are thought to be like the young Michael Jordan - individual superstars who, apart from their own skills, don’t add much to team efforts.

ビジネスの世界でも、若かりし頃のマイケルジョーダンだと思われる人々はいる。つまり、自身のスキルをのぞいては、さしてチームワークにいい影響を与えることはない人たちだ。

*ビジネスの世界でも、若い頃のマイケル・ジョーダンと同じように見られる人たちがいる。その技能は素晴らしいがチームにあまり貢献しない、個人プレーのスーパースターである。

But there are others, like Magic Johnson, who are widely thought to make their teammates better. Is it possible to say something about what kind of person raises the performance of an entire group or team?

しかし他のチームメイトの良さを引き出すことで広く知られる、マジックジョンソンのような人々もいる。ではどのような人がグループもしくはチーム全体のパフォーマンスに貢献できるのかつきとめるのは可能だろうか?

*一方でマジック・ジョンソンのように、チームメイトの能力を引き出す存在として誰もが認める人もいる。では、集団のパフォーマンスを向上させるのはどんなタイプの人なのか、特定は可能だろうか。

Not something impressionistic, intuitive, and anecdotal, but something that is actually based on evidence? Intriguing answers are starting to emerge, and they involve something called “Factor C.”

印象的でも、直観的でも、逸話的でもない、実際証拠に裏付けられた何かはあるのだろうか?じつは面白い答えがあがってきている。そしてその中にはそれはファクターCと呼ばれるものがある。

*印象や直観、逸話から導き出されるものではなく、実際のエビデンスに基づく特徴はあるのだろうか。この点について、興味深い答えが見出されつつある。そこには「C因子」と呼ばれるものが関わっているようだ。

Social scientists have uncovered a statistical factor that reflects how people do a large number of cognitive tasks; this factor is sometimes referred to as “general intelligence” (also known as the “G Factor”). An obvious conclusion is that groups should seek people who have something like general intelligence.

社会科学者はどのように人が膨大な量の認知タスク行うかを反映する統計因子を発見した。この因子は時に、G因子と呼ばれる一般知能を指す。組織が一般知能をのようなものを持つ人々を求めるのは自明のことだ。

*社会科学の領域では、人間が多数の認知課題を処理する能力は、「一般知能(general intelligence)」または「G因子」と呼ばれる統計因子に反映される。そして集団にとって望ましいのは、この一般知能を備えた人であるという明白な結論が出ている。

//have:備える

With respect to various measures of cognitive ability, there is a consistent finding across studies of many different small groups: Average IQ is correlated with improved performance on the part of groups.

認知能力を測る様々な方法に関しては、多くの小グループを研究した結果、首尾一貫した発見がある。グループの一部のパフォーマンスに関しては平均IQが関与しているということだ。

*認知能力の尺度について、多種多様な小集団に関する研究を通じて一致している見解は、「集団のIQの平均値が高いと、全体のパフォーマンスも高い」というものだ。

//With respect to:~に関しては

//on the part of ~:の側の  ex.on the part of consumer:消費者側の

But one factor might be even more important than IQ, and it has been identified in studies from a group at the Center for Collective Intelligence at MIT. These researchers wondered if there could be some method to assess the problem-solving capacity of a team across many types of intellectual and social problems.

しかし、MITのCCIのグループによる研究により突き止められたある因子がIQよりも重要であるかもしれない。これらの研究者たちは、様々な種類の知的および社会的問題を解決する能力を図る方法があるのだろうか、と疑問を持った。

*だが、IQよりももっと重要であるとおぼしき因子が、マサチューセッツ工科大学(MIT)コレクティブ・インテリジェンス・センターの研究グループによって特定されている(英語論文)。さまざまな知的・社会的問題に対するチーム単位の解決能力を、何らかの方法で測定できないか

They conducted two large-scale tests of 2-5 member groups, solving problems such as brainstorming puzzles, answering IQ test questions, solving moral dilemmas, and even playing checkers.

そして彼らは2つの大掛かりなテストを2~5人でなるグループに対して行った。その中ではブレインストーミングパズル、IQのテスト、道徳的ジレンマへの回答、そしてチェッカーをプレイするというものまで含まれていた。

*――そう考えた研究者らは、2つの大規模な実験を実施。2~5人のグループ多数を対象に、頭の体操を促すパズル、IQテスト、道徳的ジレンマの解決、チェッカー(ボードゲーム)などをさせた。

Their central finding is that three individual measures combined into a useful measure of Collective IQ, which they called Factor C. First, the average of members’ scores on a test of social perception predicted higher performance by the teams.

主に彼らが発見したことは3つの個々の測定方法を、C因子と呼ばれる包括的なIQの測定に組み込んだことだ。まず、最初に、社会的知覚認識テストのメンバー平均得点は、チームによってより高く評価されました。

*この研究の成果として、3つの異なる要因を組み合わせれば、集団的知力(Collective IQ)を測定する1つの有効な指標になるということがわかった。この指標はC因子と名付けられた。

1つ目の要因は、社会的感受性(他者の心情を察する能力)である。このスコアの平均値が高いチームは、全体のパフォーマンスも高かった

When you take the test, you are shown a series of photos of just the eyes of another person and you are asked to judge what emotion the person in the photo is experiencing (e.g., playful, irritated, bored). It’s a widely used test called the “Reading the Mind in the Eyes Test.”

このテストでは、一連の人の目のみが写った写真を見せられる。そしてそこからその人がどのようなことに現在直面しているのかあてる、というものだ。これは目から感情を読み取るテストとして広く使われている。

*テストでは、被験者は人物の目だけが写った写真を何枚も見せられ、その人物の感情(はしゃいでいる、苛立っている、退屈している、等)を判断するよう求められる。これは「まなざしから心を読むテスト」と呼ばれ、一般的に利用されているテストだ。

A second factor was unevenness of participation, or the tendency of a few members to dominate discussion. The more a few members dominated the discussion, the worse the team performed.

2つ目のファクターは、均等でない参加状況、もそいくは数人のメンバーによる話し合いの独占である。より少ない人間が会議を独占すればするほど、チームのパフォーマンスは悪くなる。

*2つ目の要因は、チームメンバー間の参加の不均衡、つまり議論がごく少数の人によって支配される傾向であった(マイナス要因)。議論を支配するメンバーの人数が少ないほど、チームのパフォーマンスは低かった。

//unevenness of participation:参加の不均衡

Finally, the number of women on the team positively predicted performance. There was a direct relationship between percentage of women members and performance. This was not simply a “diversity factor”; rather the more women, the better the performance. Other research supports this finding.

最後に、チームに所属する女性の数により、チームのパフォーマンスはかわる。女性の参加パーセンテージとチームのパフォーマンスの直接的に関連していたのだ。

これは単純な多様性因子、ではない。むしろ、より多い女性はより良いパフォーマンスを生む、ということである。ほかの研究もこのことを後押ししている。

*3つ目の要因は、チーム内の女性の人数である。チームに女性が占める割合とパフォーマンスとの間には、直接的な正の相関関係があった。

これはダイバーシティ多様性)の問題というよりも、単に女性の人数が多いほど、パフォーマンスは高かった。この傾向は別の研究でも示されている。

Perhaps the most striking conclusion is that the Factor C measure - the three measures together - was more predictive of team performance than conventional measures of intelligence. Average IQ and highest IQ were not correlated with team performance nearly as highly as Factor C.

一番目を見張る結果は、ファクターC、(3つの尺度もろとも)が通常の知性による尺度よりもよりチームのパフォーマンスに関連していた、ということだ。平均IQも最高IQもファクターCと比べるとチームのパフォーマンスには全然関連性がないのだ。

*この研究で最も注目すべき結論は、3つの要因を組み合わせたC因子が、一般知能という従来の尺度よりもチームのパフォーマンスを正確に反映したということだ。IQの平均値と最高値はどちらも、C因子ほどにはチームのパフォーマンスとの相関を示さなかった。

//striking:注目すべき

To be sure, we should be careful not to draw extravagant conclusions here. Women are also consistently better than men at a variety of social perception and social judgment tests (like the “Reading the Mind in the Eyes Test”), and it may be social perception, rather than gender as such, that is responsible for some of the findings.

でも念のために、誇大な結論を引き出さないように注意しなければならない。女性はまた、常に男性より様々な社会的認識およびまなざしより感情を読み取るような社会的判断において優れている。そしてこれらの発見は性による違いというよりは社会認識によるものだろう。

*とはいえ、ここから大げさな結論を導かないよう注意すべきではある。社会的感受性や対人判断力を測る(「まなざしから心を読むテスト」に類する)さまざまなテストでは、女性は男性よりも一貫して高い成績を上げる。したがって上述の結果は、ジェンダーよりも社会的感受性の問題かもしれない

//extravagant:大げさな

//social perception:社会的感受性

And at this stage, it is difficult to identify exactly what underlies the high correlation between Factor C and performance on the problem-solving tasks. What seems to be most important is the capacity of the individual members to cooperate with one another and to coordinate their performance.

この段階では、c因子と問題解決能力との間にある高い関係性を理由づけるものを特定するのは難しい。しかし一番重要なことは、他の人と協力し自身のパフォーマンスをあげる個々の能力のようだ。

*そして現段階では、問題解決タスクの結果とC因子との高い相関関係の根底に何があるのかを、明確に特定するのは難しい。いずれにせよ最も重要なことは、チームの1人ひとりがいかに他者と協力し連携できるかであると思われる。

It is clear that wise groups should devote real attention to social abilities, including the capacity both to participate and to listen, in selecting personnel and in devising social norms for team performance.

人員を選ぶ際に、そして、チーム・パフォーマンスの社会的標準を考案する際、参加して耳を傾ける能力など、賢いグループは、社会的スキルに注力しないといけないことだけは明確である。

*よいチームをつくるためには、その人選や規範の考案において、「他者とうまく関わる能力」を重視すべきであることは明白だ。そこには、みずから十分に関与しつつ他者にも耳を傾ける能力なども含まれる。

A strong preference to work on teams, especially when linked to social skills, is a good predictor - as is the ability to read other people’s emotional states.

とりわけ社会的能力が関連しているとき、チームとして働くことに意欲的であることは、チームのパフォーマンスを決めるよい要因となる。なぜならそれはほかの人の気持ちを汲むことができる能力だからだ*チームワークを強く好む性質と社交能力の組み合わせは、他者の感情を察する能力と同じように、チームへの貢献者を選ぶよい判断材料となる。